この町内の片隅から

よく分からない

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  • チョコレート

    ずっと後になって知った。 それは、ギャリソンキャップと呼ぶものだと。 舟形の帽子を粋に引っ掛け、カーキの軍服に身を包んだガタイのいい 青い目の軍人さんが手招きしてる。 3ヶ月前ここを訪れた日も、軍人さんの1人に手招きされた。 3つ上の兄の手をしっかり握って、じりじり後ずさりするわたしに、 穏やかな... 続きをみる

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  • もなかアイスを喰らう女(ひと)

    いちばん端の座席は、4箇所ともふさがっている。 すこし迷ったが、誰とも隣り合わない中程の席に腰を下ろし、カバンを横に置いた。 この時間は、それほど混み合っていない。 端っこの席に座れなかったのはちょっと残念だが、隣り合う乗客がいないだけでも落ち着く。 安堵しながら、何気なくロングシートの端に目をや... 続きをみる

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  • ココア蒸しパン カンタンレシピ

    ロ(ろ)の字形式に並べられた長机を囲む面々に、薄い冊子が配られました。 【カンタン料理 さなこのレシピ】台本 出演 料理研究家  東條さなこ (以下さなこ) アシスタント 石田スズカ (以下アシ) さなこ「用意する道具はこちらです」 テーブルの上には丼鉢と大きめのスプーンがひとつ アシ 「先生、こ... 続きをみる

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  • 餅つき

    暮れも押し迫ると、普段は何処にあるのか謎である 臼と杵が登場します。 これも普段は目にすることがない、大きな蒸籠で 餅米を蒸すモワモワした蒸気が漂うと、 師走に入ると徐々に始まる 慌ただしい非日常のクライマックスに 子ども心にもわくわくしたものでした。 目の前が見えないくらいの湯気を立て、こっくり... 続きをみる

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  • 蔵の中

    【前半は妄想混じり、後半やり取りは事実でございます】 掴めそうで掴めない、遠い記憶があります 形にも言葉にもならぬ、もやもやと煙のような曖昧な記憶でございます 今にも降りそうなどんよりした空の下、この蔵を見上げますと、 自分の内から込み上げる、何かが蘇りそうになります 込み上げてくる思いを1枚の写... 続きをみる

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  • 大丈夫だ!

    真っ白いティッシュの上に置かれたものは、クルッと丸まった 一本の細い髪の毛でした。 キュッと引っ張ったら、5センチはありそうです。 その前日から片方の目がゴロゴロしていました。 睫毛でも入ったのか?と鏡で確認しましたが、何も無さそうです。 ちょっとしたことでも気にしやすく、面倒な自分なので、 『気... 続きをみる

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  • 救急車

    青ざめた顔が、ドアの向こうの暗闇にぽっかり浮いているように見えました。 『腹が痛い…』 それだけ告げると、彼はドアに掴まってずるずる滑り落ちるように崩れました。 彼が最初の転職をして間もない頃です。 幼い時から、何があっても冷静沈着な上の息子が、 夜中に突然の痛みを訴えたものですから... 続きをみる

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  • 姫だるま

    その方のプロフィール画像は印象的だった。 プロフィール画像とアイコンとどう違うか知らないが、まぁ 似たようなもんだろう? ブログをはじめたころ、心細くて訳が分からないまま、あちこちブログ巡りをしていると その方のプロフィール画像をよく目にした。 ころころと可愛らしい姫だるまだった。 (しばらくして... 続きをみる

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  • 一切れのケーキ

    【すべてフィクションです】 じんじん冷え切った手に、ハァーっと白い息を吹きかけました。 手袋を持たない女の子は、午後からずっと立ちっぱなしでした。 指先はもうほとんど感覚がありません。 西の空に夕陽が沈みかけようとしているのに、マッチはまだ二箱しか 売れていませんでした。 (このまま帰ったら、お父... 続きをみる

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  • いろんなかお

    緑の髪飾り ちらっ ふふっお化粧したの 沈黙… ねぇ、こっち向いてよ

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  • いつ食べるか

    ワイングラスに注がれた赤褐色のお酒と、みずみずしい葡萄のイラストが描かれた真っ赤なパッケージ。 パカっと半分に割ったチョコの断面に、凝縮された葡萄がギュッと詰められている。 熱いチョコレートが、板チョコにとろりとしたたる。 ラムレーズン入りチョコ、ラミーが売り場に並ぶ頃になると、落ち着かない。 毎... 続きをみる

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  • 白雪姫の母

    【すべてフィクションです】 真っ赤に焼けた鉄のうわぐつを差し出す侍女は、わたしと目を合わせようとしません。 いえ、大広間に集う大勢の紳士淑女、兄弟姉妹のように親しくしていたエリンコート伯爵夫妻でさえ、ローレン夫人でさえ、誰もが一様に目を伏せています。 しんと静まり返った怖ろしいほどの孤独の中、覚悟... 続きをみる

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  • 諸行無常

    廃屋と洗濯機とねこ - この町内の片隅から いつもそこにあるのが当たり前でした。 太陽が東の空から上って、西の空に美しく沈むように、 それは、わたしにとって当たり前の光景でした。 しばらくぶりに見に行きましたら、 その姿がすっかり消えていたのです。 驚き狼狽えました それは、いつでもどんな時でも、... 続きをみる

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  • うずらフライ

    【フィクションです】 背後の物語は省略です お好きな物語になさってください 〜〜〜〜〜〜〜 「正しいこと言ってるんかもしれんけど、響かないんだよね。 キレイゴト言われてもなんの役にも立たん。 どっかで聞きかじったようなキレイな言葉は上滑りしていくだけなんだよ。 いい加減ムカつくよ。 むしろだんだん... 続きをみる

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  • ライトアップ

    雨粒 - この町内の片隅から カイダン 怪談 - この町内の片隅から (ねぇ…何でこんなに明るいの?何でこんなにたくさんの人がいるの?) どこからか、幼子の囁きがしました。 (だれ?だれかいるの?) 賑やかにライトアップされた木の枝に、10センチくらいの女の子が眉を八の字にして、 引... 続きをみる

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  • 寒さに負けた日

    2週間ほど前は、目もくれずに通り過ぎた。 先日は、ちょっとだけ立ち止まった。 しかし、値札を見てさっと通り過ぎた。 きょうは、陽が差して暖かい。 心の底までじんわり暖かくなるような穏やかな日。 ゼラチンパウダーと純ココアを買いに行った。 それだけのつもりだった。 なのにまた、きょうも同じ場所で足を... 続きをみる

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  • 桃太郎 もうひとつの物語

    【すべてフィクションです】 スパッと斬られ血の滲む左足を引き摺りながら、山の中に逃げてきましたが、 だんだん目の前が暗くなってきました。 あと少し進むと、幼い頃秘密基地と称して遊んだ隠れ場所です。 あと少し、あと少し… もう感覚のない足をずるずる引き摺り、ほとんど這うような格好で 秘... 続きをみる

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  • カジュアルな神さま②

    カジュアルな神さま - この町内の片隅から ある日突然、神さまから人を治す力を預かった方のお話しの続きです 神さまとの約束は、決して報酬を受け取ってはならない、 欲を出してはいけない、この2点です すべて妄想。フィクションです 〜〜〜※〜〜〜※〜〜〜※〜〜〜※〜〜〜※〜〜〜 遠慮がちなノックに返事... 続きをみる

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  • じーまーみ黒糖

    一見すると、すこし歪でふっくらしたチョコビスケットです。 小さく一口かじると、ザックリとした食感の 粗めのビスケットだと分かります。 同時にとろりとしたオレンジジャムが口の中に溢れます。 歪でふっくらしたものは、ビスケットにポテッと塗られたオレンジジャムでした。 チョコに覆われているので見ただけで... 続きをみる

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  • ダイアモンドリリー

    玄関先に、いくつもの鉢植え、プランターが所狭しと並べてあります。 道路に面したその家の前は、毎日のように通りかかります。 気づいたのは、彼岸花の頃だったでしょうか? (珍しい色合いだな、彼岸花の一種だろうか?) 毎年、近所の公園にひょろひょろ咲く何本かの赤い彼岸花が すっかり終わっても、彼岸花に似... 続きをみる

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  • 洗濯機

    この子、いつからウチにいたんだろう? 脱水時の音が大きくなったような気がする洗濯機を、不安げに見つめました。 いま壊れたら困る いや…「壊れる」なんて言葉を軽々しく口にしてはいけない 一晩考えた挙句、 次の日から、洗濯機に向かって声を掛けることにしました。 スイッチを入れる時、 「今... 続きをみる

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  • 遅い出勤の方だったのでしょう。 若い親子3人の姿を、毎日のように駅で見かけました。 がっちりとして上背があり、少々無愛想に見えるお父さん。 お父さんとお母さんに挟まれて嬉しいのか、 くるくるはしゃぎ回る2歳くらいの男の子。 男の子を嗜めたり、追いかけたり、これまたくるくる身軽に 動き回る小柄なお母... 続きをみる

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  • ガラスの靴

    夢中で踊っていたので、全然気づかなかった。 ボーン!ボーン!ボーン… 午前零時を告げる鐘だ! ハッと我に返ったアタシは、王子の手を乱暴に振り払い、 ドレスの裾を翻して大広間の出口へと向かった。 間に合うか!間に合わなくても間に合わせねば! いきなり腕を振り払われて、驚いてポカンと口を... 続きをみる

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  • 真夏の夜の消防車

    ウーウーウーウィーンウウウィーーン!! キューウーン!カンカンカン! その夕方 突然けたたましいサイレンの音。 カーテンの隙間から外を見た 一台また一台 次々とやってくる赤い消防車。 消防車に続く救急車。 ちょうど風呂から上がったところで バスタオル一枚 すぐ確かめたかったけど、 着替えに手間取っ... 続きをみる

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  • いろんなかお

    正月3日に出会ったカオ 次の回収まで寒空の下 寂しげで心細げだった とある公園にて 宇宙人襲来かと思った 口が家出した 心配で居ても立っても居られないカオしてるカオ キリッと頑固な口が家出した 見つかってよかったけど、戻る気ないでしょ? ごみ箱兼カオ とある公園にて 赤鬼に背を向けて、青鬼の泣き腫... 続きをみる

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  • クリスマスツリー

    とある駅の自由通路 季節ごとの細やかなお心遣い 駅員さんありがとう あれは、うえの息子が小学校低学年の冬だったか 「でっかいクリスマスツリーがほしい!買ってくれー!買ってくれよー」 廊下にひっくり返って両足をバタバタさせながら喚いてた その気持ち分からんでもない 自分だって、大きくなるまで色んなこ... 続きをみる

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  • ハハの日という日

    『はい、これ』 頼んだ買い物の中から、息子がごそごそ取り出したのは 『カーネーションと淡い色合いのタオルというか?手拭いのセット』でした。 5〜6年前の母の日のことです。 何でも揃う遠くのスーパーまで、車で買い物を頼みました。 『なにこれ?頼んでない』 『きょう、母の日らしいじゃん』 預けたお金の... 続きをみる

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  • ぬか床 ②

    随分前から、公共施設の多目的トイレに、このお知らせが貼ってありましたが、 気がついたら、いつの間にか外されていました。 … もう必要なくなったのかな? と思っていましたら、 館内にまた! ゴミ箱、加工しました (加工 自分) < お知らせ部分拡大 わたしだって、他人様のことをと... 続きをみる

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  • ぬか床

    覚えがないくらい昔から貼ってあります。 図書館が入っている建物の1階にある、多目的トイレのゴミ箱付近に貼ってあります。 なぜ、例としていちばん最初に『ぬか床』が? 『ぬか床』…ここのゴミ箱に投げ捨てて行った人がいるのだろうか? けっこう嵩張るだろうに、どうしてわざわざここに持って来た... 続きをみる

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  • 雪がうっすら積もった日

    【ある冬の日の日記】 (実際の日記は、です・ます調ではありません) 今日もまた、一箇所だけ特別清掃しました。 去年も一昨年も、大掃除というものをしなかったので、毎日一箇所だけ特別清掃をしようと、突然思い立ったのです。 ほんの少しずつですから、終了した頃、いちばん最初に手がけた箇所は再び埃にまみれて... 続きをみる

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  • 【全てフィクションです】 長いことずっと平和だった そりゃ、ちょっとした諍いや揉め事はあったが、 平和だった コトが起きたら、いつもおじぃの出番 長年の経験と知恵でモノゴトを丸く収めてくれる 誰もがおじぃを頼りにしてた おじぃの言うことは絶対だ タタラと呼ばれる若者が、何処からかこの村に流れ着いて... 続きをみる

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  • ビフォーアフター

    2月上旬の画像 濃い桃色を思い浮かべながら撮りました 最近の画像 時季を逃してしまったので、緑の葉っぱ混じりになってしまいました この駐車場の片隅を濃い桃色に染める『花桃』です。 名所でも何でもありません。人通りも少ないこの場所に咲く花を 気に留める人も居ないと思いますが、 開花の少し前から、毎年... 続きをみる

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  • バチ当たれ

    わたしは、その方を見かけると必ず挨拶します。 気が進みませんが、挨拶します。 「こんにちは」 「おはようございます」 「こんばんは」 同じマンションの住人の方ですが、その人は決して挨拶されません。 いつだって完全無視 聞こえているのかいないのか? ある日、絶対挨拶しないその人が、集会室の前で、こと... 続きをみる

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  • とてつもなく深い悩みと酒粕と

    【事実か妄想かお好きな形でお読みください】 いつからでしょう。 一心不乱に悩み続けていることがあります。 いえ、思い返せば、わたしはいつだってどんな時だって、何かに悩み続けていました。 時間と共に、気づかぬうちに解決に向かいます。 するとまた、新たな悩みが訪れるといった具合です。 年がら年中、四六... 続きをみる

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  • いつでも前を向く(その後のロビンソンクルーソー)

    【すべてフィクションです】 無人島で暮らしていた頃より、ひどい孤独を感じるようになったオレは カバンの底にしまってある「アレ」を取り出した 無人島に流れ着いたときだって、1人2人と仲間が命尽きるときだって、 孤独で気が狂いそうなときだって、 (まだまだ大丈夫) そう信じて、決して取り出さなかった「... 続きをみる

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  • 菓子折り

    文字通り、血の気が引いた。 先程から、誰か後をつけてくる気配を感じていたので、 走って逃げたかったが、幼子2人抱えていては思うように身動きが取れない。 ましてや1人はベビーカーの上だ。 人気のない高架下の商店街で、 私を追い越したその人は くるりと振り返って、射るような目でこちらを見た。 『奥さん... 続きをみる

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  • 象のいる商店街

    【以下フィクションです】 週に一度、シャッターが下りた商店の古老たちが集まる場所がある。 商店街の中ほどにある集会室だ。 ギィーっと重い扉を開けると、傷だらけの長机がふたつ、片隅には水色のパイプ椅子が 雑然と積み上げられているだけの、なんとも殺風景な部屋があらわれる。 お茶いっぱい振る舞われるわけ... 続きをみる

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  • トースト

    菓子折り - この町内の片隅から 2Bのかきかた鉛筆から、スーパーの広告の裏にサラサラとこぼれる文字は、 「探さないでください」 学習机の脇に突っ立ったまま、息を詰めてその文字を見つめていました。 2Bなのに字が掠れてる…見当違いの疑問を覚えながら。 僅かな着替えを入れた赤いリュック... 続きをみる

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  • 不二家ハートチョコレート

    いつ降ってきてもおかしくないような鉛色の空でした。 その頃所属していた、サークルの友だち2人と お茶を飲んでの帰り道でした。 朝から心に引っ掛かっていたことが思わず言葉になりました。 『この近くに◯◯くんのアパートがあるよね』 (同じサークルの◯◯くんです) 『あ〜そうだったね、まえに行ったことあ... 続きをみる

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  • メロンパン

    何かの情報誌を読んだのか、ニュースで知ったのか、 その小さなパン屋さんの佇まいが頭の片隅に残っていました。 地元の方しか知らないような狭い路地を迷いながら進むと、 いつも表に自転車が停まっている木造の二階屋が現れます。 看板も何もありません。 多少滑りのわるいガラス戸をギシギシ音を立てて開けると、... 続きをみる

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  • ピラカンサス

    なぜ、そんな言葉が浮かんだのか分かりません それを見た瞬間、 「これってトマトさくらんぼって言うんだよ。 プチプチうずうずゾクゾクのつやつやだね」 入園前の息子の小さな手をキュッと握りしめながら、 考えるより先に言葉が口をついてでていました 他にも幾つかその場限りの口からデマカセを飛ばしてきました... 続きをみる

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  • 車内にて

    ところどころ座席は空いていました。 混み合っている場合は、名も知らぬ隣の人と肩がふれあうくらい ぎゅうぎゅう詰めで座ることになりますが、 今日みたいな日は余裕です。 互いの座席の間に程よい空間が作れます。 そっと腰を下ろした隣の方は、座席の間の 狭い空間に、甘ったるそうなトロリとした飲み物の入った... 続きをみる

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  • 仕事猫

    去年から1人で(1人って言うんか?) 強力わかもとの番人を務めている、仕事猫エータ 番人の仕事に至極満足してた このゴールデンウィークに、突然やってきた仕事猫ビル 右も左も分からぬ新参者だというのに 怖いもの知らずの彼は、 「わしも強力わかもとの番人やる!」 ぐいぐい迫ってくるビルにたじろぎながら... 続きをみる

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  • 猫の恩返し

    気がついたら、穴があいていました。 人ひとり、すっぽり入ってしまえるくらい大きくて深い穴です。 そっと覗き込むと、中は薄暗く、奥の方はどうなっているか分かりません。 穴を避けて生活していました。 最初は不自由でしたが、慣れてしまえばどうってことありません。 人はどんなことにも慣れるもんだな&hel... 続きをみる

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  • おいしいラーメン

    地元のフリーペーパー1月号で企画される 「お年玉プレゼント」を毎年楽しみにしています。 何軒かの店舗と協賛で、さまざまな商品が提供されます。 ことしは、18店舗協賛 お食事券、ワイン、商品券、フルーツサンド、アカスリサロン… 嬉しいな どれにしようかな? わくわくしながら選んでいると... 続きをみる

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  • おいしいパン

    ふわふわってのが食べたい 強烈な思いを抑えきれず、レンジでバナナチョコケーキなるものを 作ってみました。 材料を混ぜて、5分レンジにかけるだけです。 オートミールも混ぜてみました。 うーむ? 何というか?微妙だ…適当すぎたか? 近所に、週末だけ営業している米粉のパン屋さんがあります。... 続きをみる

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  • 神宮小路

    チーズケーキ - この町内の片隅から 神宮商店街続き うっふん アタシのこと撮るの? もじもじ 名鉄電車 あら?神宮浩司さん?お久しぶりね(一応モザイク)と 神宮工事(奥の方、足場組んでた) 神宮小路

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  • タマミ

    痛いっ!痛いっ!痛いっ! チリチリチリチリ焼け焦げる 目の前が真っ赤に染まる ウアアアァァ〜〜熱い〜熱いぃぃ 千切れる!千切れる!怖い!痛い!痛いっ! ウオッ〜〜!苦しい!く…くるしい… …わたしの…カオ…カオ それなりに幸せな... 続きをみる

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  • カイダン 怪談

    (ねぇ…皆んな、どこへ行こうとしてるの? 何でいつもセカセカ歩いているの?) 階段の端っこから、幼子の囁きがしました。 (だれ?だれかいるの?) 端っこも端っこ。腰を浅く引っ掛けて今にも落っこちそうな格好で 10センチくらいの女の子が、眉を八の字にしてこちらを見ていました。 (はじめ... 続きをみる

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  • 梅雨時に思う ⑭

    梅雨時に思う ⑬ - この町内の片隅から 梅雨時に思う ① - この町内の片隅から 『ちがうっ!これじゃないよ!』 水色のカーテンで仕切られた隣から、突然ヒステリックな声が響きました。 ささやかな夕食が終わり、就寝までのくつろいだ時間帯です。 怒りを含んだ鋭い口調にビクッとしました。 交差点で事故... 続きをみる

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  • パンの魔力

    歩道にまで漂ってくる香ばしい匂い 四角いトレイにぎっちり並ぶきつね色の丸いパン 一口噛んだらジュワッと肉汁が滴るに違いないソーセージを挟んだドッグパン ツヤツヤのチョコでコーティングされた楕円形のパン  スパッと切ったらたっぷり詰まった杏ジャムがトロ〜リと流れ落ちるだろう くるくる渦巻きに見え隠れ... 続きをみる

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  • チラシ

    3日ほど覗かなかっただけで、 どっさり溜まっていた。 季節の変わり目に送られてくるズシッと重い通販カタログの類、 ピザ屋、宅配寿司、塾のチラシ、スイミングスクール、 水道修理のシール、リフォームの案内、市の広報… 1階にある集合ポストの中を見ただけで うんざりした。 中身を検めること... 続きをみる

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  • マヨネーズ

    封を開けて、途中まではすこぶる順調です。 ある線を超えると、逆さ吊りになります。 しばらくは順調ですが、それにも限界があります。 最後はハサミを入れ、スプーンで掬ったり、竹串でほじったり 何とかして取り残しがないよう努力します。 あの話はニュースで聞いたんだろうか? それとも小説を読んだんだろうか... 続きをみる

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  • ジリジリ後退りしました。 文字通り驚愕して、目を疑いました。 初めてソレを見たのは2ヶ月ほど前のことです。 静かな住宅街の一角にあるゴミ集積所にて宙吊りになったソレは、 ゆらゆらと風に揺れていました。 たまたま通りかかった一角でした。 向こうから一組のカップルが談笑しながらやってきます。 きっと驚... 続きをみる

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  • 梅雨時に思う ④

    亡くなった父は、無名の書道家でした。 その昔は、近所の小中学生相手に書道塾を開いていました。 世渡りが下手で、欲がなく、自分が!自分が!という 自己顕示欲もなく、 ただひたすら字が好きで、 墨を磨るか、猫を構うか、酔い潰れている姿しか思い浮かびません。 特技を生かして金儲けに結びつける抜け目のなさ... 続きをみる

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  • いいな

    「いいな彼らは」 なんて思うのは罰当たりかもしれんけど 「いいな」って思っちゃうことある。 もしも彼らに転生したら 「いいなニンゲンは」 って思うんかもしれんけど。 なにも持たず、なにも残さず、生まれても死んでも煩わしい手続きもない。 それっきり 生きて死ぬだけ 彼らだったら、痛いとき、死ぬとき、... 続きをみる

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  • 迷路のある公園

    とある週末 迷路のある公園 1人で来てしまった いつだったかの早春 自転車の後ろにちょこんと座る息子を連れて、 ここ 迷路のある公園を初めて訪れた 右へ左へ 迷って戻って くるくるくるくる いつもの公園にはない遊具 迷路えらく気に入った様子 その日は、夕方から町内の集会があった その前にご飯の支度... 続きをみる

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  • 戸惑うこと

    だいぶ慣れましたが、未だに戸惑うことがあります。 とある公共施設のエレベーターのボタン (どっちが開くほうでどっちが閉まる方だったかしらん?) 一瞬の躊躇いのあと、一抹の不安を胸にどちらかを押します。 いま、息せき切ってエレベーターに辿り着いたどなたかの目の前で、 うっかり「閉まる」方を押してしま... 続きをみる

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  • おいしいご飯

    寂れた商店街の、端から端まで等間隔に並ぶ、街路灯の柱。 いつの頃からか、街角メッセージとして、柱に書道作品が展示してあります。 目に映っていても、上面しか捉えないため、 右から左へ消えていく光景がありますが、街角の書道作品は、まさにそれでした。 見ていても見えていなかったのです。 その日、「有言実... 続きをみる

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  • 275円のしあわせ

    20分ほど経過したところで、 「わるいけど、引き取りできるものはないですね」 「え?1枚も?」 狼狽えて問うわたしに、彼はあっさり 「はい、ありませんね」 【ノーブランド、シミ有、他社で断られたお品も買い取りいたします】 そんな謳い文句に釣られ、着なくなった洋服の査定、引き取りをお願い したのは、... 続きをみる

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  • ある侍女の告白 其の六 彦星

    ある侍女の告白 其の四 彦星 - この町内の片隅から ある侍女の告白 - この町内の片隅から 地下鉄の駅を降りたが、出口がわからない。 案内の矢印に従って慎重に進む。 いくつもの角を曲がり、階段を上ったり下りたりして やっと目的の出口まで辿り着いた この階段を上がれば3番出口だ 長い階段だな うん... 続きをみる

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  • 蓮の花

    どこかで目にしたその光景が、 記憶の底に引っ掛かっていたのかもしれません。 ある朝、起きたら 『行け!今日だ!見に行くのだ』 抗うことのできない囁きで脳内がいっぱいになりました。 湿度はありますが、昨日までの雨は上がり、太陽がカッと照りつけています。 洗濯物は溜まっています 布団もジメッとしていま... 続きをみる

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  • 廃屋と洗濯機と ミイナ シュガー

    (よう来たな。水無月6月、今日という日を待っておったぞ) 風に乗って微かに聞こえました。 囁きがスルスルと頭に流れ込んできました。 驚いて辺りを見回しましたが、誰もいません。 ここは静かな住宅街の奥まったところにある廃屋の裏手です。 春まだ浅い3月、捨て置かれた洗濯機の向こうに、 一匹の猫がちんま... 続きをみる

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  • 商店街のパン屋

    訪れたのは春まだ浅い3月 アーケードのある商店街に昔からあるパン屋さんです。 この場所に老舗のパン屋さんがあることは 知っていましたが、通りがかりに薄暗い店内に陳列してあるパンを のぞき窓からチラチラ眺める程度でした。 硬いパンが評判と聞きました 硬いパンとは珍しい いつか食べてみたい、 そう思い... 続きをみる

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  • 最後の講座が終わったあと、 ひとりひとりに『無料占い券』が配られました。 いつだったか、手相占いの講座に通ったときのことです。 講座は終了したものの、核心に触れる内容に達したとは言えず、 特に得たものも無く (これで終わりなのか?)肩透かしを食らったような最後に配られた 『手相占い無料券』 まじま... 続きをみる

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  • 花火

    『こちらです。どうぞ』 枯葉色のドアを開け、中に入る不動産屋さんに続き、 半畳ほどの狭い三和土に立ちました。 1Kの部屋全体に立ち込めるムッと異様な匂いに、 暫し言葉を失くしました。 20代前半の頃、実家を出てひとり暮らしをするため、 駅近の手頃な部屋を探していた時のことです。 (帯に短し襷に長し... 続きをみる

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  • レシート

    徒歩1分にある小さなスーパーでは、週に3日ほど、 先着100名に6枚綴りの30円割引シールが配られます。 その日1日限りですが、 100円以上どの商品に貼って使っても構いません。 6枚のシールが使えるのは、その日限りなので、 使い切ってしまわないと損をするような気がして、 追い立てられるように、い... 続きをみる

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  • 節分

    今ではほとんど消滅しましたが、 どうでもいい妙な能力?を最大限に発揮できた時期がありました。 能力? 最寄りの図書館では、ひとり10冊まで、2週間借りることができます。 家族分4枚の利用者カードを握りしめて、週末になると通う図書館。 ズラリと並ぶ本の背をジッと見つめます。 すると、なぜだか背表紙が... 続きをみる

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  • いいね

    我ながら『しょうもない画像』が溜まっています。 何を思ったのか、恐る恐る インスタグラムというものを始めてみました。 リアルの友だちでは、成り行き上3人だけに知らせました。 見る人がいなくても構わない、 見る人がいない方が気楽かな、なんて思っていました。 わたしは、その友だち以外、誰もフォローして... 続きをみる

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  • バナナトースト

    えぇっとぉ〜〜〜 砂糖を煮溶かして〜 (きび砂糖しかない、まっいいか) 色がつくまで煮溶かして (色がついたかどうかよく分からん、まっいいか) なになに?色が変わったら火を止めてバターをポン! (ガス代かかるから、色がついてなくてもバターをポン!バターもったいな〜) とろ〜りとしたところに 輪切り... 続きをみる

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  • 恨み

    『…もしかして、◯◯くん、チョコ食べたことなかった?』 下の息子が2歳の頃だったでしょうか。 その頃親しくしていた息子の友だちのお母さんに、 ほんの数時間、息子を預かってもらった時のことです。 用が済んだので、急いで引き取りに伺いましたら、 開口一番 笑っていいのか謝ったらいいのか決... 続きをみる

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  • 諸行無常

    その寺には日本一大きい木魚があります。 片手を触れるだけで過去の悪業が消滅するという木魚です。 ここ数年、その寺を訪れていなかったので、悪業が溜まりまくっているかもしれない、 一旦気にし始めたら居ても立っても居られなくなり、寒風吹き荒ぶ中、 電車を乗り継いで訪れました。 マンションや洒落た雑貨屋、... 続きをみる

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  • 蓮根の天ぷら

    次々と揚げ上がる『牛蒡と人参のかき揚げ』を 吸い取り紙に置く間も惜しみ、揚げる端から口にしながら、 心の中で叫んでいました。 違う! 食べたいのは、蓮根の天ぷらだ! その日、急に蓮根の天ぷらが食べたくなって、野菜売り場を物色したのですが、 隅から隅まで探しても、蓮根が置いてありません。 以前も同じ... 続きをみる

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  • 梅雨時に思う ③

    助け舟を出してくれたのは、その時小学校4年、10歳だった下の息子の同級生の お母さんでした。 『冬休みの間、◯◯くん、1人になっちゃうでしょ。昼間、うちで預かるよ。』   入院して幾日も経たぬうちに冬休みに入ってしまい、 (どうしたもんかなぁ、ずっと1人で可哀想だなぁ…) と案じてい... 続きをみる

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  • ゾクゾク

      無人駅を降りて、真っ先に目についた『店?』です。 パッと見て廃墟なのか?と思いました。 よく見ると、案内らしきボードが立てかけてあります。 不思議ですが、営業されているようでした。 ここまでぐちゃぐちゃな店構えではありませんが(失礼) 近所の商店街の入り口に、それほどキレイでもなくお洒落でもな... 続きをみる

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  • わたしが・棄てた・女

    ミッちゃんが、神を否定するのは、この苦悩の意味という点にかかっていました。 ミッちゃんには、苦しんでいる者たちを見るのが、何時も耐えられなかったのです。 しかし、どう説明したらよいのでしょう。 人間が苦しんでいる時に、主もまた、同じ苦痛をわかちあってくれているというのが、 私たちの信仰でございます... 続きをみる

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  • しろさん、コメントにお返事しようと思ったのですが、長くなりそうだったのでこちらでお返事いたします。 事後報告になり申し訳ありません。しろさんの記事をリブログさせていただきました。 コロナ騒ぎが始まる3年ほど前、或る事が原因で(今はまだ詳しく話せそうにないです) 本当に突然、本が読めなくなりました。... 続きをみる

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  • 生まれた日

    『◯◯日ほど遅れましたが、お誕生日、おめでとうございます。』 昨日、息子BからこんなLINEが届きました。 確かに数日前、自分が昔生まれた日だったようですが、殆ど忘れていました。 というか、鬱陶しいので、今更誰にも何も言われたくないです。 5年くらい前まで 誕生日になると『おめでとう!』メールをく... 続きをみる

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  • ピーナッツバターサンドウィッチ

    ブログ巡りをしていたら、 バナナピーナッツバターサンドウィッチの記事があり、興味深く読ませて頂きました。 妙にピーナッツバターが気になり、近所のスーパー4軒回ったのですが、砂糖入りの甘そうなモノしか置いてありません。 少し遠方の5軒目のスーパーでやっとコレを見つけました。 お値段に躊躇しましたが、... 続きをみる

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  • 不登校②

    呼び出しに応じて、何度も何度も学校に足を運びました。 何をどう相談していいのか分からないのに、何度足を運んでもどうにもならない気がしましたが、在籍している以上、あまり逆らえません。 何度目かの呼び出しの時、 『一度、専門の病院で診てもらってください』(それって思春期外来とか心療内科のことです) 『... 続きをみる

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  • 地震

    昨夜、リビングの椅子に座って本を読んでいましたら、突然、目眩が?(何だ?目眩?自分が?) 周りを見回したら、電気の紐も、台所に引っ掛けてある、フライ返しもお玉もみんなユラユラしてます。 地震だ! すごい恐怖を感じて、台所の床まで這いずって行き、小さく蹲って、しばらくジッとしていました。 すぐおさま... 続きをみる

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  • ロウバイ

    土筆 - この町内の片隅から ウォーキングAコース途中に、畑付きの一軒家があります。 いつの頃からか、その家に住むおじさん(80代と言ってた)と一言二言口をきくようになりました。 〜〜〜〜〜〜〜 スーパーやコンビニの棚に、バレンタインコーナーが設けられるようになった頃、 (そういえば、おじさんに何... 続きをみる

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  • パーティション

    使い終えたバスマットを干そうと、ベランダに続く掃き出し窓をガラッと開けました。 昨日までの光景とどこか違う、そう感じたのは 仕切り板の向こうが真っ暗で、しんとしているからでしょう。 うちは集合住宅のマンションです。 各戸のベランダは隣戸との仕切り板 【非常の際には、ここを破って隣戸へ避難出来ます】... 続きをみる

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  • ばくだんおにぎり

    70年断食の印ヨガ聖者、科学者も仰天 写真3枚 国際ニュース:AFPBB News 買い物に出かけた息子から一枚の画像が送られてきました。 おにぎり1188円! 30%引きで899円!(税込。税込いちいちめんどくさ) 物価高ついにここまで! もう生きてらんねー いよいよ不食の人になるか? 前に読ん... 続きをみる

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  • 2025年3年13日(木)の日記

    ヤツがきた 今年もきた 昨日あたりから怪しかった だるい ずるずる引き摺り込まれる 地獄の底に引き摺り込まれる だるい かゆい 顔だか身体だかうずうずする うずうずは、いつくしゃみに変貌するか分からん くしゃみは怖ろしい うっかりすると腰を痛める これ以上苦しい目に遭いたくない いつでもどこでも身... 続きをみる

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  • 雨粒

    カイダン 怪談 - この町内の片隅から 朝から冷たい雨が降りしきる灰色の日でした。 つい3日ほど前は、コートがいらないくらいポカポカ暖かい日でしたので、 冷たい雨が身に染みます。 少しホッとしたのも束の間。 春になろうかなるまいかの頃は、行ったり来たり、着たり脱いだり。 記憶の何処かにある、囁き声... 続きをみる

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  • 舐めても舐めてもなくならない飴玉

    「アカンくても美味しいものは心の健康には良いから、 食べすぎなきゃ食べてええんよ」 こんな世の中でも、ほんの時たま 珠玉のような瞬間、珠玉のような言葉を拾うことがあります。 あぁよかった、こんな瞬間を感じられて あぁよかった、こんな言葉を耳にできて 生きていてよかった、そう思えた瞬間を繋ぎ合わせて... 続きをみる

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  • ある侍女の告白 其の八 織姫

    ある侍女の告白 其の五 織姫 - この町内の片隅から ある侍女の告白 - この町内の片隅から 「いつもそうだけど、あんたのぶり大根まずいわ」 いきなり、不機嫌な物言いをされて驚いた。 気持ちが弱っている時だったから、その言葉を額面通りに受け取ってしまい、 不覚にもポロリと涙が溢れた。 「何回も作っ... 続きをみる

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  • 痛み

    「いたっ!」 洗い桶に手を入れた母が小さく悲鳴を上げました。 (しまった!) その瞬間、心臓をキュッと掴まれ、身が縮みました。 先ほど使った包丁を、他の食器と一緒に洗い桶に突っ込んだままだったのです。 洗い桶の中の包丁にうっかり触れてしまうなんて… スッと指を切ったかもしれない 赤い... 続きをみる

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  • ある侍女の告白 其の七 侍女

    ある侍女の告白 其の六 彦星 - この町内の片隅から ある侍女の告白 - この町内の片隅から 目が回るほど忙しい書き入れ時ですが、精一杯の気持ちを込めて、 たった一つ特別なケーキを焼き上げました。 この町の小さな商店街にある、名もないケーキ屋に就職した年のクリスマス のことでした。 5、6人も入れ... 続きをみる

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  • 呉茱萸湯(ゴシュユトウ)

    『そちらに漢方薬の呉茱萸湯は置いてありますか?』 だいぶマシになってきましたが、その日は朝から吐き気混じりの頭痛でした。 置き薬の五苓散を服用しましたが、しっくりきません 青空が広がる気持ちのいい日でしたから、五苓散じゃないかもしれません 1日ぐずぐず燻った挙句、夕方近所のドラッグストアに問い合わ... 続きをみる

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  • そう信じたい

    『とっくの昔に返却期限は過ぎてんだ! さっさと返しやがれ さもないと、もう2度と貸してやんねーからな!』 地元の図書館から、上記を丁寧語に変換した怖ろしいメールが届きました。 青ざめながら、調べてみると どういうわけか、返し忘れた一冊がありました 返却が遅れたことは初めてではありません なるべく一... 続きをみる

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  • カジュアルな神さま

    (もう少ししたら目覚ましが鳴るな…あと少し…) 耳元で誰かの囁きが聞こえたのは、 夢と現の間をとろとろ彷徨っていたときでした。 『突然ごめんね、相談なんだけどさ〜神の力いる?』 『は?紙の力?』 『ちがうちがう、こう見えてもボク神さまなんだよね。 あ?見えないって? 1... 続きをみる

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  • 彼岸花

    『地面の上っていろんな色があるってホント?』 いちばん年少の彼女が問いかけるのは、これで何度目でしょう。 ほとんどの仲間が、呆れて知らん顔をする中、 すぐ隣に潜む年長のお姉さまだけが、いつものように答えてくださいました。 『そうよ。晴れ渡る空はどこまでも続く青。 青い空にぽっかり浮かぶのは白い雲。... 続きをみる

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  • そうだ 神社、行こう。

    そうだ 神社、行こう! 追い詰められた男の頭に浮かんだのは、 緑の森に包まれた参道に敷き詰められた玉砂利でした。 一歩一歩踏みしめるごとに『ざくざく』という音 身も心も引き締まる清冽な空間 (画像はイメージです) (身を清めて参道を粛々とご神前に進む 一心に祈れば、聞き届けられるかもしれない) 男... 続きをみる

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  • ある侍女の告白 其の四 彦星

    ある侍女の告白 - この町内の片隅から ある侍女の告白 其の弐 彦星 - この町内の片隅から 薄い水色のカーテンに囲まれた狭い空間で目を覚ました 白い天井 消毒液と薬のにおい チキショー!やはり現実だったのか! その週末は、大事なオーディションを控えていた 何としても東京に出て、一旗あげたいオレは... 続きをみる

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  • 異国の少女が祈る絵

    車の中からその家を見上げ、ひどく狼狽えました。 〜〜〜※〜〜〜※〜〜〜※〜〜〜 鍵など掛かっていた試しのない勝手口をガラッと開けて 一歩中に入ると、ひんやりした土間が広がっています。 流し台、ガス台、冷蔵庫…土間の隅には風呂炊きの薪が堆く積み上げてあります。 黒光りする食器棚には大小... 続きをみる

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  • 市民人権講座に参加して

    『3日ばかり留守にする。申し訳ないが、留守の間のことを頼む』 そうおっしゃると、先生は身の回りのものを 手当たり次第、紫の風呂敷に包まれました。 いつものことながら、先生のお支度は非常に簡素です。 お洋服は年がら年中、黒の詰め襟。 履き古した白いズックに足を滑り込ませた先生は、小半時前に ここを初... 続きをみる

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  • 納涼祭り

    なぜ、いま、何処だか分からない夜道を焦りながら自転車を漕いでいるのか 分からず、頭がボッーとしてきました。 分からなくても、こんな場所に置き去りにされてはたまりません。 とにかく必死で後を追いました。 それは納涼祭りの日でした 祭りでは、何本もの打ち上げ花火が盛大に上げられます。 小学校低学年だっ... 続きをみる

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  • 呪縛

    その名を聞くと誰もが 『ほぉー!』 と感嘆の声を上げる、県内トップクラスの進学校に通う息子さんのことで 年下の友人から連絡がありました。 登校しようとすると身体に不調が現れるらしいです。 学校に行けないケースは一括りにできません。 似たように見えても、それぞれ事情が違います。 参考になるかどうか分... 続きをみる

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