この町内の片隅から

よく分からない

梅雨時に思う ⑪


それは、交通事故で頭を強打したことと関係があるのか、全く別物なのか
分かりません。更年期障害と呼ばれる類なのかも知れません。
検査結果が全ての判断基準である病院の先生にお聞きしても分からない
ことでしょう。きっと否定されることでしょう。
自分の身体のことは、長年付き合っている自分に静かに聞くしかありません。
見た目は何ともなくても、何年も経った今になっても、ときどき
妙に歯車がズレていることを感じるのです。






頭痛に悩まされながら、でも、できるだけクスリを飲まないよう
日常生活に気をつけながら3年ほど過ぎました。



思春期に差し掛かった下の息子の扱いに深い溜め息をつくようになったのはその頃です。
仕事のストレスからか?今までになく、ダンナがわたしに刺々しく当たるようになったのも
その頃です。


話し合ったり、自分の思うことを聞いてもらったりしたら良かったのでしょうが、
そのような手間を惜しみ、何があっても自分の中で流していました。
面倒だったのです。


何があっても、右から左へサラサラ流せると思っていました。
しかし、いつも喉の辺りに何かが支えていました。
ある時から徐々に味が分からなくなりました。


それでも、自分は食べたくなくても、作らねばなりません。




ある夕方、俎板と包丁片手に夕食の準備に取り掛かろうとしたときです。
(あれ?何をしているのか分からない。何をしたらいいの?)
そのままどれほどの時間ボッーと突っ立っていたことでしょう。


冷蔵庫の唸る音だけが聞こえます。




ガチャリと玄関ドアを開けて、上の息子が帰ってきました。


それでもボッーと突っ立ったままでした。






※  交通事故と関連があるかどうか誰にも分かりません。
 それが後遺症の一部なのか誰にも分かりません。
 誰にも言えませんが、(そう言いながら、ここに勝手に書いてるけど)
 持って生まれた性質に加えて、何らかの引き金になったかも知れない、
 そういう可能性もあるかも知れないと少し疑っているだけです。