この町内の片隅から

よく分からない

2024年4月のブログ記事

  • 若葉のころ

    若葉のころでした。 何通かのダイレクトメールと一緒に一通のハガキが届いたのは… クルッとひっくり返すと真っ白いハガキいっぱいに大きく、 『ヒダリ』 誰が送ってきたか分かりません。 何のことだろう? 何処から届いたのだろう? 気になりましたが、日常に紛れ、妙なハガキのことは忘れてしまいました。 その... 続きをみる

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  • 小説8050

    緊張が走って、ハッとして 脳裏が真っ赤になるくらいの悔しさが伝わってきて、 耳をつんざく音がした。 すこし安堵したり、またハラハラしたり。 息を止めて思わず目を瞑った。 息を整えてからまたページをめくり、ホッとした。 そうきたか! そうして少しだけニヤリと笑えた 泣きそうになったけど泣かなかった。

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  • ビフォーアフター

    2月上旬の画像 濃い桃色を思い浮かべながら撮りました 最近の画像 時季を逃してしまったので、緑の葉っぱ混じりになってしまいました この駐車場の片隅を濃い桃色に染める『花桃』です。 名所でも何でもありません。人通りも少ないこの場所に咲く花を 気に留める人も居ないと思いますが、 開花の少し前から、毎年... 続きをみる

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  • 花火

    『こちらです。どうぞ』 枯葉色のドアを開け、中に入る不動産屋さんに続き、 半畳ほどの狭い三和土に立ちました。 1Kの部屋全体に立ち込めるムッと異様な匂いに、 暫し言葉を失くしました。 20代前半の頃、実家を出てひとり暮らしをするため、 駅近の手頃な部屋を探していた時のことです。 (帯に短し襷に長し... 続きをみる

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  • フェンス越しの線路

    誰かに言いたくて仕方なかったのかもしれません。 『浮気』 『不倫』 『相手はシングルマザー』 『探偵事務所』 『弁護士』 『慰謝料』 … 一旦口火を切ったら、歯止めが効かなくなったのでしょう。 怒涛のように聞きなれない言葉が次から次へと 耳に流れ込んできました。 時には静かに、時には諦めたかのよう... 続きをみる

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  • ジュリアーナ

    『ふふふっ』 天から声が降りてきた? それとも幻覚なのか? ダイジョブ?…自分 薄手のカーテンでシャッと仕切られただけの四角い箱、 靴を脱いで上がったここは大きなショッピングモールの片隅にある試着室です。 試着室に引っ掛かっているS字フックに、細い足をぶらぶらさせて座っているのは 見たこともない『... 続きをみる

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  • 壱億円

    『財布の中にある一番高額な紙幣を取り出してください』 (え!何が入ってたっけ?) ごそごそ探ると、奇跡的に紙のお金が数枚入っていました。 千円札を大事に取り出して目の前に置きました。 『では、紙幣の真ん中からやや左を左の親指と人差し指で挟み、右側は右手の親指と 人差し指で同じように挟んでくださいね... 続きをみる

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  • 車内にて

    電車の扉がプシューと開きました。 ホームには2人の駅員さんに付き添われた車椅子の男性。 大柄でガッチリした体格の方です。 車椅子ごと乗車するのだろうか?やや緊張しながら待ち構えていましたら、 乗車口の手前でよろよろと車椅子から降り、おぼつかない足取りながらも1人で乗車 されました。 小脇に抱えたコ... 続きをみる

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  • 乗車前

    駅の券売機でTOICAにチャージしようとしました。 2台ある券売機の前には、どちらも数人が並んでいます。 片方に並びました。 春休み中の中高生くらいの女の子3人が券売機の前で固まっていました。 様子を窺うと、直ぐに切符を買うでもなく、何となく行き先を決めかねて 顔を寄せ合い、その場で相談しているよ... 続きをみる

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