この町内の片隅から

よく分からない

G 網戸②

息子Aが幼い頃、2人、部屋の中でボッーとしていると(少しは遊んでやらんかいっ!)
突然、目の前に、黒くてツヤツヤ光る『G!』
『ぎゃっ!』
2人同時にテーブルの上に飛び上がり、思考停止。



『…あんた、アレ消してくれん?』
幼い彼は、声もなく、震えるだけでした。
(ダメだ…こいつ役に立たん…)



人間、追い詰められると何をするか、分かりません。
気づいたら、ついこの間、電話番号を交換した、すぐ下の階の住人の方に電話してました。
簡単に訳を話すと、
丸めた新聞紙を片手にズンズン!と部屋に入り、目にも止まらぬ速さで、わたしが指差す先の『G!』をバシン!
『じゃねー!あとは片付けといて』



今年の春先にお会いしたとき、改めて
『あの時はありがとう』
『ホントだわ!なんで、よそのウチのGを退治しに行かなかん?思ったわ。』


ここのマンションに入居間もない時受けた、この恩義は忘れられません。
(だから、網戸の開け閉め、その他気をつけます)