この町内の片隅から

よく分からない

昨日見た夢


そこは、古びた旅館の一室でした。
わたしと、もう1人の誰かが部屋の中にいます。
その誰かは頭から布団をかぶってジッとしています。


『ねぇ外に出てみようよ。』


誰だか分からないその人に声を掛けましたが、
ブルブル震えるだけで、返事がないので、1人で部屋を出ました。



一歩部屋を出ると、いきなり広々とした公園でした。
公園というか、だだっ広い緑の空間です。


(ひろーい!気持ちいい!)


緑の空気を胸いっぱいに吸い込んで気持ちよく先に進みますと、
丸太づくりの階段が現れましたので、
そろそろと下に降りました。



モワモワ湯気が立っているのが見えます。


湯気の間から垣間見ると、階段の下に広がるのは
何とも広い湖のようでした。
モワモワと湯けむり立ちのぼる湖(温泉?)
に幾人かが浸かっています。
全員が同じ方向を向いていますので、後頭部しか見えません。
全ての人が、黒々した髷を結っています。
ガタイのいいお相撲さんが全員同じ頭で、同じ方向を向いて
微動だにせず、お湯に浸かっている光景でした。



広い湖のような温泉に伸び伸びと浸かりたかったですが、
お相撲さんの中に入っていく勇気もなく、
また着替えもタオルも持たずに出たので、残念ですが引き返しました。


部屋に戻ると、誰だか分からないもう1人は、まだ布団をかぶってブルブルしています。


(ずっとブルブルしてたのか?それもまた疲れるだろうな、
せっかくここまで来たのに勿体無い。この人、何しに来たんだろ?
…てか、誰?)


と、同情しかけたところで目が覚めました。




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部屋から出て、探索に出かけたのも、
一歩も出ずに、臆病にブルブル震えていたのも
きっと同じ自分なのだと思います。


夢に解説を付け加えるのも変ですが、
歳を重ねるにつれ、臆病になりがちな自分を
もう1人の自分が苛立たしく思っていることが、
妙な夢となって現れたのかも知れない、と思いました。
(ここに投稿することですら、ブルブルしてしまいます。)


目に見えない手枷足枷がなかなか外れない自分です。
常識なんか知らん、自由になりたい、と
思っているらしいです。



お相撲さんの意味は不明です。
特に好きでもないです。









通るたびに、うっかりもぎ取ってしまいそうになる
無花果です。日毎に色づき、わたしを誘惑する魔性の女です。


罪は無花果にあり。