この町内の片隅から

よく分からない

猫神社

登り続けるうちに、どんどん狭く険しい坂道になっていきます。
気を緩めると、落ち葉に足を取られ滑り落ちそうになります。



以前、偶然に見つけた猫が居る神社をもう一度訪れたくて、
うろ覚えの山道を登って行ったのですが、
進むほどにどんどん険しくなる山道に、どうもおかしい?見覚えがない、と
途中で引き返しました。



せっかくここまで来たのだから、もう少し進もうという気持ちと
いや、間違っているかも知れない、引き返した方がいい、という
気持ちのせめぎ合いでした。



一旦降りて、先に進むと、神社へ続くであろうもっと広めの山道が現れました。
途中、立て掛けてある案内板を頼りに進むのですが、
行けども行けどもなかなか辿り着きません。


ここに人が住んでいるのだろうか?と思うような家?倉庫?
集会所?朽ち果てたような建物…
(あ!それはさっき迷った道にあったヤツか?混乱してきた…)


何度も見かける『ヘビに注意!』の立て札。
(どうやって注意したらいいんだ?神さま!)



進むしかないので、ずんずん先へ行くと、
向こうから野良着姿のおばちゃんがやってきました。
人の姿に安堵して、神社への道を尋ねましたら、
目と鼻の先のようです。
しかし、
(あんた、モノ好きね〜?)
おばちゃんの顔には、そんな表情がいっぱいに広がったのでした…


進むのに必死で写真を撮る気持ちの余裕もありませんでした。



朝から曇り空の日でした。苦労して神社に到着したらポツポツ降ってきました。
雨のせいか、猫も数匹しか姿を見せてくれません。


まぁ頭に道順を叩き込みましたので、次はもっと充分に準備してゆっくり訪れたいです。




猫は舐めるほど好きで、出会うとわくわくするのですが、
いくら好きでも、初めて会う猫だと多少ギクシャクしてしまいます。
嬉しい反面、ちょっとドギマギします。


(あの…たぶん…はじめまして。
どっか触っていいですか?何とお声掛けしたらいいですか?)


心底、情が湧くには時間がかかります。(猫でも人でも同じことです。)
毎日通うことが出来たら、もっと情が湧くと思うのですが…
(また行く気か?)


あれこれ戸惑っていたら、『思い煩うな。』とでも言うように三毛の子が
スリスリしてきました。


 

帰り道は、それほど時間がかかりませんでした。