この町内の片隅から

よく分からない

或る帰宅

夕方、外から帰ってきたら、玄関先に大小さまざまなダンボールの箱がいっぱい!
マンションの狭い通路は荷物でいっぱいです。
(これは一体…?なに?)


管理人さんだったら何か知っているかもしれない、と聞きに行きました。
一階の小部屋の窓を覗くと、わたしと目が合った
管理人さんは満面の笑みで


『よかったね〜!息子さん帰ってきたね。』


『は?』


その頃、下の息子は学校に行けず引きこもっていました。
上の息子は遠方に就職が決まり、出ていったばかりです。
 




家に戻り、しばらく考えていましたら、
ガチャガチャとカギを開け誰か入ってくる気配が…
玄関先に走ると、それは5月の連休に元気に帰省した息子Aでした。


レンタカーに荷物一式積んで遠路はるばる帰ってきたのです。




それほど日にちが経っていないのに、あの時の元気はどこに消えたのか?
元々細身ですが、短期間でなお一層細くなったようです。
かつて見たことがないほど窶れた姿を目にしたら、言葉が出ず
直ぐ布団を敷いてやりました。


『とにかく寝やぁ』




連休明け、配属になった部署でどうもひどいパワハラに遭ったらしいのです。
詳しいことを話さないので、未だに真相は分かりません。


様子がおかしいのは何回か送られてきたメールで薄々察していました。
会いに行った方がいいだろうか?迷っていた矢先の出来事でした。





休職期間を経て、結局、退職することになったのですが、
大企業でしたが、
そんなことはどうでもいいことです。


周りに何と思われようとあの時、エイッ!と帰ってきた息子は或る意味大したもんだ、と
親バカのわたしは、ひっそりとそう思うのです。



紆余曲折を経て、いまは一つ所に落ち着いています。





いま、長時間労働で参っている息子Bもあまりツラかったらエイッ!と決意してくれないかな?本人がエイッ!って行動しないと周りは何もできない、少々もどかしい思いで見守っています。




…しかし、管理人さんは何をどう勘違いされたんでしょう?



ずっと前に撮った電車です。なかなか上手く撮れません。