この町内の片隅から

よく分からない

2023年6月のブログ記事

  • 梅雨時に思う ⑤

    『これが、精一杯です。これ以上は何ともなりません。 誠心誠意尽くして作ってきました。』 退院してしばらく経ったある日の昼下がりのこと、 突然訪問された、加害者側の保険担当者さんに 見せられたのは、 示談提案書でした。 幾つかの項目別に金額が書かれ、最後に合計金額が記載されていました。 まだ通院中で... 続きをみる

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  • 梅雨時に思う ④

    亡くなった父は、無名の書道家でした。 その昔は、近所の小中学生相手に書道塾を開いていました。 世渡りが下手で、欲がなく、自分が!自分が!という 自己顕示欲もなく、 ただひたすら字が好きで、 墨を磨るか、猫を構うか、酔い潰れている姿しか思い浮かびません。 特技を生かして金儲けに結びつける抜け目のなさ... 続きをみる

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  • 梅雨時に思う ③

    助け舟を出してくれたのは、その時小学校4年、10歳だった下の息子の同級生の お母さんでした。 『冬休みの間、◯◯くん、1人になっちゃうでしょ。昼間、うちで預かるよ。』   入院して幾日も経たぬうちに冬休みに入ってしまい、 (どうしたもんかなぁ、ずっと1人で可哀想だなぁ…) と案じていた矢先の申し出... 続きをみる

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  • 梅雨時に思う ②

    とてつもない吐き気に襲われて目が覚めました。 救急車の中でした。 『…吐きそう』 サッと渡された洗面器(じゃないけど)に戻したものは、 得体の知れない不気味な色の『何か』でした。 どこか打っていることは間違いない、その上での異様な吐き気。 (なるほど。たぶんダメだな) それほど悲しくもなく、諦めな... 続きをみる

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  • 梅雨時に思う ①

    そのとき突然、時間の流れが遅くなりました。 一台の車があり得ないくらいゆっくりした速度で、わたしに向かってきます。 逃げようと思えば軽々逃げられるくらいの速度ですが、 どういう訳か、その場から動くことが出来ず、 自転車に乗ったまま呆然としていました。 視界いっぱいが、ずんずん迫る車だけになったとき... 続きをみる

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  • 衣替え

    去年の夏は何を着ていたのだろう? 幾度繰り返しても、季節の変わり目になると、途方に暮れます。 夏用のパジャマを探し当てましたが、2度の夏を共にしたそれらは、改めて見ると 何処か草臥れています。 4本あるズボンのゴムの入れ替えをしましたが、 とてつもなく不器用だからか、2回ずつ失敗しました。 …疲れ... 続きをみる

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