この町内の片隅から

よく分からない

盗難


『玄関先に配達されたお米を盗られたことがあります』


モコさんの(勝手にお名前だして申し訳ありません)記事に書かれた一文を読んで
遠い記憶が蘇りました。






自転車の後ろに2歳になるかならないかの息子をチョコンと乗せて
少し離れたスーパーで買い物をした日のことです。
近所のスーパーにはない、珍しい商品もあるので少しばかりわくわくします。
お値段が張るので、あれこれ厳選し、ちょっと浮き立った気持ちで帰路につきました。


帰り道に図書館があります。


(しまった、行きに寄ればよかったな。でも返却だけですぐ終わるし。)



微かに不安がよぎりましたが、
(サッと返すだけだから大丈夫だろう。)


重い買い物袋を抱えるのがどうにも気が進まず、
ほんの短時間だからいいだろう!と
でも少しでも分からぬように、大きめのタオルで買い物袋をグルッと包みました。


サッと返却を済ませ、人気のない自転車置き場に戻りました。



すると自分の自転車のカゴからパチパチ、本当にマンガみたいにパチパチ
光線が跳ねていたのです。



少しばかり危惧していたとは言え、まさか本当に盗って行く人がいるとは!
買い物袋を包んだタオルごとスッポリです。
(せめてタオルだけでも置いてってくれよー)


現実が信じられず、しばし呆然としました。





後ろに小さい息子を乗せ、怒りというより
悲しくてやり切れなくて、涙が流れるのを感じながら家に向かいました。
(昼に食べるものがない…)


妙な雰囲気を感じたのか、小さい息子もずっと黙っていました。
(公園で遊び過ぎたので、ただ眠かっただけなのかも?)