この町内の片隅から

よく分からない

マヨネーズ

封を開けて、途中まではすこぶる順調です。
ある線を超えると、逆さ吊りになります。
しばらくは順調ですが、それにも限界があります。


最後はハサミを入れ、スプーンで掬ったり、竹串でほじったり
何とかして取り残しがないよう努力します。


あの話はニュースで聞いたんだろうか?
それとも小説を読んだんだろうか?
石田衣良さんの小説だっただろうか?




実の親に何日間も置き去りにされ、空腹に耐えかねた幼い子どもが
冷蔵庫のマヨネーズやら、麺つゆやらケチャップやら
あらゆるものを口にして生き延びた…
いえ、その命を潰えたのだったでしょうか。


最後のマヨネーズを舐める時、会ったこともない
その子が頭に浮かぶことがあります。
空腹の限界を感じたこともない自分を恥じて、申し訳なく思いながら。






せめて、最後まで大事に舐めたいです。
面倒だったり、気持ちが荒んでいる時は、更に気が咎めながら
捨てることもありますので、最後まで舐めやすい容器にならないかな、
と思いながら。



マヨネーズの最後はしんみりします。





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おまけ


(なぜか、おまけの方が大きな画像)


公園の脇にある地面の亀裂から、ブラジャーとパンツがパッと頭に浮かびました。
何枚か写真を撮っていましたら、
遊んでいた子どもらがワラワラと寄ってきました。


世の中には奇妙な人もいる、という良い勉強になったことでしょう。


加工担当に回しましたら、デカパンに加工されましたので、
丁重にお願いしてビキニパンツに変更して貰いました。
『くびれもないし、太い足だ』と文句を言われましたが、
仕方ありません。






製作費  0円
加工担当 ひるこ (あさこ妹 仮名)
いつも加工ありがとうございます。