この町内の片隅から

よく分からない

無人販売


近所にある寂れた商店街の一角に、ときどき『無人販売所』が開店することが
あります。



潮干狩りで採りすぎたと思われるアサリ、熟し過ぎた柿、薬草?(毒草?)…
その日は、ギュッと潰したらすぐグシャリと壊れそうな容器に入れられた
メダカでした。


12匹1000円 
やる気が無さそうなペラペラの案内の紙
高いのか安いのか?ホントに12匹入っているのか?
何故、この容器に入れられているのか?
蓋がしてある容器は曇って中身がよく見えません。
どうやって持ち帰るんだろう?
代金を入れるところもない



メダカに興味津々と言う訳じゃなく、次々と溢れる疑問で
ボッーと突っ立っていました。



窓から見えたのでしょう。


タタタタッと2階から店主らしき人が駆け降りてきました。



『しまった。メダカが欲しいと思われたかも?』



生徒は1人なのに、それから延々とメダカについての講義が始まりました。
逃げるキッカケを失い、
30分くらい、突っ立ったまま、特に興味もない講義を受けたのですが、



呆れたように


『あんた、メダカのことなんも知らんね〜』


『えっ!普通の人はみんな、メダカについて詳しいんですか?』


『そうだよ!』



躊躇いのない力強い返答に、けっこうショックを受けたわたしは、
その足で図書館に走り、
『メダカの育て方 入門書』を借りてきたのでした。




動くものは、見ている分には飽きないです。


また店開かないかな〜?ときどき通りますが、あれからずっと閉店中です。



図書館の帰りに買った『五平餅』


メダカより頑丈そうな容器に入っています。
20円値上がりしたので、たぶんもう行きません。(行けません、の間違い)