この町内の片隅から

よく分からない

ゾクゾク

 


無人駅を降りて、真っ先に目についた『店?』です。
パッと見て廃墟なのか?と思いました。
よく見ると、案内らしきボードが立てかけてあります。
不思議ですが、営業されているようでした。



ここまでぐちゃぐちゃな店構えではありませんが(失礼)
近所の商店街の入り口に、それほどキレイでもなくお洒落でもない
小さな大衆食堂がありました。


毎日、外のボードに案内される日替わり定食は、果物、お菓子付き、消費税も取らず
500円。
食べきれなければ、使い捨ての容器に入れて持たせてくれました。
おばちゃんとおそらく、その息子さん2人で営業されていました。



去年の夏だったか、久々に店の前を通りかかったら、作業員さんが何人か出入りし、
慌ただしい雰囲気だったのでハッとしました。


開けっぱなしの入り口から、空っぽになった薄暗い店内をソッと覗くと
無口だけどいつもにこにこ笑っていた息子さんが、店の真ん中にボッーと突っ立ってみえました。
見てはならぬものを見てしまった!そんな気がして
気づかれぬよう急いでその場を離れましたが、息子さんの姿を見たのはそれが最後
でした。




日本全国どこに行っても同じようなチェーン店ばかりの光景を見ると
げんなりします。
便利かも知れませんが、情緒もなく、薄っぺらい印象を受けます。


その街にしかない、日本全国ただ一軒だけのお店って大袈裟な言い方ですが
血が通うものを感じるのです。


名鉄電車ともう一軒見つけたゾクゾクした店。